揺るぎない心で、ひとつのことを50年間続けてきました。


物語のはじまり

1959年、デンマーク人の家具業者ニールス・ヴィツゥ(1913〜1995)とドイツ人の家具製造業者オットー・ツァップは、当時、新進気鋭のデザイナーだったディーター・ラムスの家具を製作するための会社、ヴィツゥ+ツァップを立ち上げました。

創業当時の理念は、「できるだけ長く使える、実用的な家具を作ること」。この考えが、今日これほどまでに時代にふさわしいものになるとは、彼らも考えていませんでした。

ディーター・ラムス(1932〜)はドイツ・ブラウン社で、革命的なデザインのオーディオ・セット「SK 4」のデザインに携わった若きデザイナーとして注目を集めていました。このデザインは革新的過ぎて、当初はブラウン社の将来を脅かすという人さえいましたが、たちまち「白雪姫の棺」という愛称を授かり人気を博したのです。

ニールス・ヴィーゼ・ヴィツゥ

ヴィツゥ創業者、ニールス・ヴィーゼ・ヴィツゥ


文化の交わるところ

ラムスのデザインによる斬新なヴィツゥの家具は、モダン・ファニチャーの先駆的なコレクションとして、まずはドイツで広く販売されました。

創業者のひとりツァップが1969年に会社を去り、社名にはヴィツゥの名だけが残りました。その後にオープンしたヴィツゥのショウルームは文化人たちが集まるサロンとなり、フランクフルト有数の名所となっていきました。

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心の交わり

1985年、ディーター・ラムスとニールス・ヴィツゥに、イギリス人のマーク・アダムスが紹介されます。アダムスは、良識をともなった優れたデザインのあり方という点において、基本的にラムスとヴィツゥと思いを同じにしていました。そして、アダムスはロンドンにヴィツゥの英国法人を設立し、イギリス国内にヴィツゥの家具を輸入し販売をはじめたのです。

8年後、ニールス・ヴィツゥが引退し、アダムスはドイツ・ヴィツゥ社の取締役に就任しました。1995年、アダムスは本社と工場をイギリスに移転し、現在に至っています。

ヴィツゥの最高経営責任者、マーク・アダムス

ディーター・ラムスとマーク・アダムス。ロンドンのウィグモア・ストリートにあるヴィツゥショップにて


今日

現在、ヴィツゥは、ウェブサイトを通じて世界中のお客さまから直接ご注文をいただき、製品をお届けするインターナショナルな企業になりました。

ディーター・ラムスは、いまも、自身が生み出した独創的なシステムを見守りながら、ヴィツゥの製品が進化し新たなマーケットが広がっていくように、ヴィツゥとの深い関わりを維持しています。

ディーター・ラムスとマーク・アダムス。V&Aブックショップにて

ディーター・ラムス。デザイン・ミュージアムにて (英国、ロンドン)


1970年に私たちがめざしたもの

1970年、フランクフルトにヴィツゥの新しいショールームをオープンするにあたり、ニールス・ヴィツゥはこの会社がめざすものをまとめました。

「実用性の高いデザインの家具を開発し、製造していくこと」

「コストを削るのではなく、ほんとうに必要なものを示すことで、余分なものを削ぎ落とした、誠実さを表現できる製品をつくること」

「所有者とともに移動できる家具——ひとつの家具として完成されたものであり、据え付けられた環境に自在に適応できる家具をつくること」

「はっきりとした個性をもち、どんなものにもオープンであり、それぞれのオーナーが自分のテイストを発揮できるだけのニュートラルさを残す——そうした家具のコレクションをつくること」

 

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ニールス・ヴィツゥとディーター・ラムス


発音とスペル

私たちの社名Vitsœ は「ヴィツゥ」と発音されます。二音節目の「œ」は二重母音 と呼ばれるもので、日本語にも英語にも同じ音はありません。

英語でもしばしばvitsu、vitsoo、vitsue、vitso、vitseo、vitose、vitzoe、vizzoなどと、まちがった表記をされることが多いのです。ほんとうに正しいスペルは「Vitsœ」、ぜひおぼえてください。

本来、デンマーク語では「Vitsø」と綴りますが、1950年にヴィツゥとツァップが会社を設立する際、デンマーク語圏外では「Vitsoe」「Vitsœ」と表記するということに決めました。

私たちのシェルビング・システムは、過去には「RZ 60」、あるいは「Regalsystem 606」の名で知られていたこともありますが、これらはすべて、606 ユニバーサル・シェルビング・システムと同じもので、単なる別名です。

Vit-soo

キーボードから「œ」を入力するには、Windowsの場合、altキーを押しながらキーパッドから0156と入力、MacOSの場合にはOptionキーを押しながら「q」で試してみてください。

 

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